イベント

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  • オープンリサーチプログラム07[レクチャー]
  • クリス・デルコン
  • 2014.04.04
  • 金曜日
  • 19:00–20:30
  • 場所:京都国立近代美術館 1階 ロビー

「21世紀のための美術+建築——テート・モダン」

PARASOPHIA+Future Beauty共同プロジェクト

PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015のメイン会場には、京都市美術館と京都府京都文化博物館が予定されています。2015年春の開催に向けてPARASOPHIA事務局は世界の最先端を行く美術館の考え方を調査するために、今回はプロフェッショナルアドバイザリーボードメンバーのクリス・デルコン(テート・モダン館長)をお招きしてお話を伺います。

テート・モダン、テート・ブリテン、テート・リヴァプール、テート・セント・アイヴスの4つの館を中心としたテートの歴史は、1897年にイギリスの美術の小さなギャラリーとして始まりました。世界の近現代美術を専門とするロンドンのテート・モダンは1992年に計画が発表され、旧バンクサイド発電所をスイスのヘルツォーク&ド・ムーロンが改装し、2000年5月に開館。それから十年近く経ち、テート・モダンは施設を一新するべく2009年から「ザ・テート・モダン・プロジェクト」として現在の建物の南側の再開発を始めました。クリス・デルコンは2011年4月にテート・モダン館長に就任。世界的に活躍するキュレーターでもあるデルコンが、現在の館長としてテート・モダンの新戦略を語ります。

なお、2011年までミュンヘンのハウス・デア・クンスト館長を務めたクリス・デルコンは、在任中に京都服飾文化研究財団(KCI)チーフ・キュレーターの深井晃子と共に「Future Beauty: 30 Years of Japanese Fashion」展ミュンヘン版(2011)のキュレーションを担当。2010年のバービカン・アート・ギャラリーでの展示を皮切りに、世界5都市を巡回した同展を再構成した「Future Beauty 日本ファッション:不連続の連続」展が京都国立近代美術館で2014年3月21日に開幕します。今回のオープンリサーチプログラムは、「Future Beauty」展を主催する京都服飾文化研究財団と京都国立近代美術館との共同企画として開催いたします。

Tate Modern: www.tate.org.uk/visit/tate-modern
公益財団法人 京都服飾文化研究財団:www.kci.or.jp
京都国立近代美術館:www.momak.go.jp
【入場料】
無料(申込不要)
【定員】
150名(当日17:00から1階インフォメーションにて整理券を配布します)
【言語】
英語(日本語逐次通訳あり)
【会場】
京都国立近代美術館 1階 ロビー
〒606-8344 京都市左京区岡崎円勝寺町
京都市バス他系統ご利用の方:「京都会館美術館前」下車すぐ
地下鉄ご利用の方:京都市営地下鉄東西線「東山」駅下車徒歩10分
www.momak.go.jp
【主催】
PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015、京都服飾文化研究財団、京都国立近代美術館
【関連展覧会】
「Future Beauty 日本ファッション:不連続の連続」
京都国立近代美術館 2014年3月21日(金・祝)–5月11日(日)
主催:京都国立近代美術館、公益財団法人京都服飾文化研究財団
後援:経済産業省、京都府、京都府教育委員会、京都市、京都市教育委員会 京都市内博物館施設連絡協議会、京都商工会議所、一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会、一般社団法人日本ボディファッション協会
特別協力:株式会社ワコール
協力:株式会社七彩、吉忠マネキン株式会社
www.kci.or.jp/exhibitions/fb

オープンリサーチプログラムとは:

アーティスティックディレクターとキュレトリアルチームが、PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015に向けて行う調査研究のプロセスを広く一般に公開し共有するためのプログラムです。

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  • オープンリサーチプログラム07[レクチャー]
  • クリス・デルコン
  • 2014.04.04
  • 金曜日
  • 19:00–20:30
  • 場所:京都国立近代美術館 1階 ロビー

21世紀のための美術+建築——テート・モダン

PARASOPHIA+Future Beauty共同プロジェクト

PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015のメイン会場には、京都市美術館と京都府京都文化博物館が予定されています。2015年春の開催に向けてPARASOPHIA事務局は世界の最先端を行く美術館の考え方を調査するために、通算7回目となるオープンリサーチプログラムではプロフェッショナルアドバイザリーボードメンバーのクリス・デルコン(テート・モダン館長)をお招きしてお話を伺いました。2011年までミュンヘンのハウス・デア・クンスト館長を務めたクリス・デルコンは、在任中に京都服飾文化研究財団(KCI)チーフ・キュレーターの深井晃子と共に「Future Beauty: 30 Years of Japanese Fashion」展ミュンヘン版(2011)のキュレーションを担当。2010年のバービカン・アート・ギャラリーでの展示を皮切りに、世界5都市を巡回した同展を再構成した「Future Beauty 日本ファッション:不連続の連続」展が京都国立近代美術館で2014年3月21日に開幕。今回のオープンリサーチプログラムは、「Future Beauty」展を主催する京都服飾文化研究財団と京都国立近代美術館との共同企画として開催しました。
500万人という世界最大の年間来館者数を誇る国立の美術館テート・モダンのクリス・デルコン館長を講師に迎えた今回のレクチャーは、自ら来館目的を見出しはじめた現代の鑑賞者の質的変化と、縦型からヒエラルキーの少ない並行分散型へと向かいつつある美術館や文化機関の組織論とを重ね合わせ、私たちが目指すべき美術館や国際展の未来の姿とその使命とを提言する、分かり易い言葉を使いながらもとても重厚な内容のものでした。
デルコン氏の講演はドキュメンタリー映画の製作や展覧会への協力などを通じた20年以上にわたる彼と京都との絆から始まり、日本の現代美術や写真の展示を通じたテート・モダンの近年のプログラムと日本との連携、そして美術のジャンルや美術館といった境界を超えた、あらゆる現代の社会的活動には不可欠な「文化的参画」について話されました。テート・モダンのタービン・ホールにおけるオラファー・エリアソンの《The Weather Project》(2003)を例に、美術作品を鑑賞するだけではなく、自分たち自身の日常に関わる問題をそこで出会う人々が話し合う場所として、来館者自らが自然な形で美術館のプログラムを超えて美術館を再定義していくというビジョンは、これからの国際展にとっても示唆に富む刺激的な内容でした。特に「美術館はGoogleに答えられない疑問に答える」というテート・モダンが掲げる方向性に、会場を埋めた多くの人々が惹きつけられ、美術館の未来に改めて希望を抱かれたように思います。
今回のオープンリサーチプログラムの参加者数は250人。写真と映像による記録については、京都造形芸術大学の3名の学生と、京都国立近代美術館にご協力いただきました。また、当日の運営は、大阪大学と同志社大学の4名の学生にご協力いただきました。今回のレクチャーの記録は当サイトにて公開する予定です。

(写真:野々下禄斗[上]、米田有希[下])


オープンリサーチプログラム07[レクチャー]クリス・デルコン「21世紀のための美術+建築――テート・モダン」
PARASOPHIA+Future Beauty共同プロジェクト

日時:2014年4月4日(金)19:00–20:30
会場:京都国立近代美術館 1階 ロビー
主催:PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015、京都服飾文化研究財団、京都国立近代美術館

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オープンリサーチプログラムとは
アーティスティックディレクターとキュレトリアルチームが、 PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015(2015年3月上旬〜5月上旬開催予定)に向けて行う調査研究のプロセスを広く一般に公開し共有するためのプログラムです。

プロフェッショナルアドバイザリーボードとは
より優れた芸術祭の実現を目指すことを目的に、アーティスティックディレクターに対して助言・サポートする専門家により構成されています。

クリス・デルコン●1958年ベルギー・リール生まれ。美術史家、ドキュメンタリー映像作家、文化プロデューサー、PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015プロフェッショナルアドバイザリーボードメンバー。2011年4月にテート・モダン(ロンドン)館長に就任。以前はハウス・デア・クンスト館長(ミュンヘン、2003–11)、ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館館長(ロッテルダム、1996–2003)、ウィッテ・デ・ウィット現代美術センター館長(ロッテルダム、1990–95)、P.S. 1プログラムディレクター(ニューヨーク、1988–89)[現在のMoMA PS1]を務めた。アンドレ・カデレ、ダン・グラハム、コンスタンティン・グルチッチ、ハンス・ハーケ、カルロ・モリーノ、エリオ・オイチシカ、ポール・セック、艾未未[アイ・ウェイウェイ]、フランツ・ヴェストらの展覧会のキュレーションを担当(共同キュレーションを含む)。展覧会カタログや美術書のための執筆や編集に加えて多数の講演やインタビューなど世界的に活動。現在の主な関心は古今東西のテキスタイル。ブラジル(1988年頃)、北アフリカとレヴァント地方(1992年頃)、日本(1993年頃)、中国(1999年頃)、インド(2005年頃)など世界各国で詳細な文化リサーチや現地の文化プロデューサーとのコラボレーションを行う。近年では西アフリカ、ペルシア湾、サウジアラビアで活動している。

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